BLOG

ブログ

2024/03/14  [ 薬剤師 ]

第5回福岡県薬剤師会学術大会参加報告

調剤事業部の山田です。去年に引き続き今年もアクロス福岡にて開催されました福岡県薬剤師会学術大会の参加について報告致します。

新型コロナウイルス蔓延から4年が経過し、昨年はこれまで開催されていました地域の勉強会も増えてきました。その集大成というべきか、福岡県では毎年開催されていたものがWEB視聴とのハイブリッドであることも、もはや慣れたものでしょう。


今年もポスター発表をさせていただきました。テーマとしては日本薬剤師会学術大会で発表した内容をメインの1店舗に限定した内容で発表させていただきました(昨年9月の参加報告です)。また、今年はサンアイ調剤薬局甘木店から「転移性肺がん(末期)の在宅患者への糖尿病療養指導の1例」と題してポスター発表がありました。末期がんになると食事栄養療法が難しくなり、悪液質が溜まることで更に栄養低下と循環不全になるという悪循環になることも多いです。また痛みがあっても嚥下が難しくなればレスキューが内服以外になり、どうしても薬の選択肢が狭くなるのも難点です。そう言った意味合いで、食事及び嚥下をいかに最後まで保たれるかが重要になってきます。また、食事自体が生きる上での楽しみにされる方も多いので、食事を通じてどう生きるか?という素直な気持ちで考えることも大事です。

さて、今年の学術大会は年度末にふさわしい内容もありました。それは来年の報酬改定についての内容と今後の展望についてです。1月末に速報が出て、2,3月に疑義解釈と具体的な点数が表記されます。そして来年度は介護報酬改定もあってトリプル改訂となり、平成の時代に言われた75歳以上の高齢者急増すると言われた2025年問題の直前ともなるわけであります。それもあって今回の改定は一つの山場ともなり、特に昨今の物価高騰もあって各個人の所得アップを期待させるものでした。しかし実際は、医療・調剤・介護ともマイナス改定になっている箇所が大きなウェイトを占めることになりました。今回はこの内容について、日本OTC医薬品協会の理事長である磯部総一郎先生のお話しがありました。詳細は割愛させていただきますが、とても興味が引かれる話であり、もともとの「OTC医薬品の今後」という題目の内容まで到達することなく、各報酬改定と今後薬剤師が期待されることを話されました。このような報酬改定について、各項目を暗記するのはとても無理ですが、その理由を医療業界や国や地方自治、また医薬品メーカーなどの背景を踏まえると理解が容易であることと、改訂から先の業界の行く末が見え、今後必要な要素が分かってきます。なので、こういった大会で協会団体の理事の方、または厚労省の役人の方の話があれば積極的に参加することをお薦めします。